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天駆ける彼の者 その2

前話 「天駆ける彼の者 その1



次元の扉の噂

次元の扉の噂を知らないわけではない。
この扉の向こうに何があるのかは知らないが、多く者が飛び込み、そして帰っては来なかった。
扉の中には、神々によって封印された化け物がいる。
それが世の中の噂だった。

しかし、忍たるもの。
そのような確証が無い噂に振り回されていては任務を全うすることなどできない。
このくノ一もそう言う風に考えていた。
これは任務なのだ。
喜び、怒り、不安、哀しみ。
そういった感情を排除しないと任務を成功させるための確率はどんどん減っていく。

くノ一は任務を全うするための術を心得ていた。
しかし次元の扉がある場所を知らなかったのだ。
街の噂に耳を傾けても確かな情報は何も無い。
任務に与えられた期日は3日。
その間に見つけ、次元の扉の向こうから『黒い護符』を持ってこなければいけない。
一秒たりとも無駄にはできない。
くノ一は全力であたりを探索し始めた。
そして見つけたカニングシティの水道管より先にいける隠し道でついに次元の扉を見つけたのである。

見つけると同時に飛び込んだ。
何度も言うようだがこれは任務だ。
躊躇する必要が無い。

満月投げ(仮名)の転職試験1

中は薄暗い。
しかし奥の方からビリビリとした気配を感じる。
そのすさまじさについ、目を細めてしまう自分がいる。
まだまだ修行不足である。

しかしなんだか体が重い上に、うまく呼吸ができない。
どうやらこの次元の扉内では普通の人間ではまともに動けなくなるらしい。
この状態だとおよそ20分で死ぬ……。
それを把握したにも関わらずくノ一はゆっくりと歩を進めていく。

焦って全てを台無しにしては元も子もない。
20分しかない……裏を返せば20分以内に任務を果たせばいいのである。
気配を殺しながら一歩一歩確実に歩を進めていく。
ゆっくりと降り立った先に、今回のターゲットの姿を確認した。


満月投げ(仮名)の転職試験2


それはカニングシティにいるはずの上忍、ダークロード様だった。
さすがに驚きを隠すことができなかった。
まさかこの扉の中にダークロード様がいようとは思っていなかったのだ。
本来ならば私情を排除しなければならないのが任務であり、忍である。
にも関わらず、くノ一には驚愕と戸惑いという感情が生じてしまった。
そしてそれは焦りにつながり、自らの気配を隠すことができなくなってしまったのである。

ダークロード「来たか」
くノ一「――!?」

バレてしまった。
確かにダークロード様のようなお方であれば今の動揺を逃すはずがない。
こうなってしまっては影から見ていても意味を成さない。
残りの10分でこのお方を倒し、そして胸に貼り付けてある『黒い護符』を持って帰らねば。

そう。
残された道は、戦いしかなかったのである――。

                                                         続く。
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